メッセージ
2024.08.06

長期投資家の皆さまへ(臨時2)

 株式市場全体が一日で10%超急落したのは30年以上マーケットと接して来た小職でもなかなか遭遇しないことでビックリしていますが、引けにかけての下落加速は急落のクライマックスにある現象と言えます。先週末の大幅下落を受けて、ちょうど米雇用統計データが想定を超える景気減退を示す数字となったことで、米市場は完全にAI半導体バブルと利下げ前提の楽観相場から、フォーカスが景気後退警戒にシフトしての弱気ムードを伴う水準調整に転換したことと、日本株相場の悲観がシンクロした連鎖的過剰反応と言えましょう。昨日のモメンタムは楽観から一気に質への逃避と呼ばれる恐怖先行型パニック売りで、円と債券が買われる典型パターンでした。

 当然指数連動のインデックスファンドは相場通りの幅で急落すると共に、海外資産は円高進行による為替の目減りも大きく価格反映されて、専ら市場連動に依拠した運用の現実を多くのNISA初心者も体験することになりますが、ではアクティブ運用はどうかと言えば、アクティブファンドも市場の値動きや相場つきを追う順張り系の運用はより大きなビンタをマーケットから食らうことになり、アクティブファンド間でも運用スタイルで大きな峻別が露わになって来ることになるでしょう。

 なかのアセットは頑固と思われる程に当社の掲げる運用スタイルの一貫性を重視することを投資哲学の基盤として、徹底した長期投資を実践して行くブティックハウス(専門運用会社)であり、昨日は優良銘柄をビックリのバーゲン価格で買う側に回っています。昨夜の米国、欧州株市場は日常レベルの下落幅の調整範囲と言えますが、日本株市場は最高値から2割超下落したことでもう十分に割安になっての弱気相場入りでしょうか。暫し上昇基調回復まで揉み合うとしても、強い企業は先んじて動きやすく、ここから骨太アクティブ運用の存在意義を示す環境が訪れたと考えています!

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なかのアセットマネジメント代表
中野 晴啓

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