転換の年を迎えて
皆さま、あけましておめでとうございます。昨年出発した長距離列車「なかの号」は2年目の旅に向けて進んでおります。
本格骨太アクティブ長期投資を標榜する「なかの号」は、無論クオリティ&グロースの運用スタイルを今年も貫いて参りますが、米国のトランプ新政権発足によって、世界は政治的にも経済的にも、そして地政学上も不確実性が高まる難しい舵取りが必要な一年となりそうです。各々の事象に対してトランプ政権が意思表示する都度、金融市場は右往左往させられる、短期的に慌ただしい相場環境が続くであろう、様々な転換期となる2025年が始まりました。
まずグローバルに影響を及ぼすトランプ政策の米国第一主義が次々実行されるとすると、米国経済は否応なく再びインフレに悩まされることになって、世界各国の金融政策もインフレ克服へと主眼が置かれる引き締めスタンスに回帰するでしょう。これまでの金融緩和常態化時代からの抜本的転換です。
それは景気循環に拠らず、金利が下がりにくく上がり易くなる、本格的な「金利ある世界」が恒常化するニューノーマルへの転換でもあるのです。
そして地政学的には米中対立が深まり、ウクライナ侵攻の泥沼化が進むロシアも追い込まれて政情不安がより高まることで、有事に身構え世界が内向きに回帰する、グローバリゼーションの終焉を実感する転換の年にもなるでしょう。こうしたパラダイムチェンジは、長きに亘って過剰流動性が演出して来た右肩上がりの株式市場が暫しの調整期間を強いられる停滞期入りの転換へと導く可能性も否定出来ません。
我が国では昨年新NISAがスタートして、資産運用立国化を目指す国家戦略の機運が高まりました。長く続いた過剰流動性相場で合理的成果をあげたインデックス運用が、日本でも俗に「オルカン」「SP500」とブランド化された指数に代表される超低コストインデックスファンドによる新NISA参加というかたちで大ブームになっていますが、市場の調整局面で下落環境が相当期間続くとすると、かなりの俄か投資家の行動変化という転換が想像されます。
此の先遭遇するであろう市場環境の転換は、過剰流動性解消とインフレ常態化というメガトレンドに立脚して、株式市場本来の価格発見機能を覚醒させ、強い企業と普通以下の企業が株価の推移において二極化を顕著に示して行くはずです。
銘柄厳選に特化する長期骨太アクティブ運用が真価を発揮出来る、資産運用のパラダイムシフトが進む中で、市場連動で安堵して来たインデックス投資家が、インデックスに抗う選別運用の優位性を知り、意志ある投資の魅力に気付く大転換期に向けて、「なかの号」は泰然自若とプロフェッショナルを尽くす骨太運用を続けてまいります!
本年もなかのアセットマネジメントをどうぞ宜しくお願いいたします。
2025年1月1日
なかのアセットマネジメント株式会社
代表取締役社長 中野 晴啓
ご留意事項
この資料は情報提供を目的として、なかのアセットマネジメント株式会社によって作成されたものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
投資信託は値動きのある有価証券等に投資しますので基準価額は変動します。その結果、購入時の価額を下回ることもあります。
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