お知らせ
2025.04.07

4月に入ってからの世界の株式市場の調整について なかの世界成⾧ファンド運用者からのメッセージ

アメリカの相互関税の発表をきっかけに株価が大きく下落しています。 今回の株価下落は二つの視点(経済的懸念と株式市場の混乱)があると思います。 第一の経済的懸念とは、関税はアメリカの抱える問題を解決せず、貿易戦争を巻き起こすのではないかという懸念です。トランプ大統領は「世の中で最も美しい言葉は関税」と話すほど関税政策を好みます。トランプ大統領は4月2日、米国に輸入される世界の大部分の国の製品に10%以上の基本関税をかけ、主要貿易国には国別の相互関税(10%プラスアルファ)を課す計画を発表しました。欧州連合(EU)製品に対する関税は20%に決まりました。 欧州や中国は報復関税で対抗する構えで、世界経済全体に対して良くない結果を招くのではないかと懸念されます。

第二に、株式市場の混乱です。 株式市場は将来の見通しが悪くなると下落する傾向があります。 これは2020年のコロナ禍の時にも同じことが起きました。 株価はMSCI ACWI で見て2020年2月から3月にかけて一時34%も下落しました。 しかし、このような「何が起こるかわからない」ことに起因する混乱は時間とともに収束するものです。 2020年も3月に底をつけた後に、世界株価は上昇に転じて結局2020年は前年比プラスとなりました。

2025年4月は記憶に残る月となりそうです。 それは、米国が今までにあまり経験のない経済的・政治的大転換を決断したためです。 例えていうならば、1985年のプラザ合意のような意味合いがあると思います。 1985年当時は米国経済が大幅な国際収支の赤字に耐えきれず、先進5か国(G5)主に日本の対米貿易黒字の削減の合意がなされました。 さらに遡れば、1971年の金とドルの兌換を停止したニクソンショックなどがありました。

このような大きな歴史の変化点を通過しながら、世界経済は成⾧を続けてきたのです。 なかのアセットマネジメントの運用陣は、優れたビジネスモデルを持つ企業はこれからも成⾧を続けると考えています。 それは、新興国を中心としたまだ見ぬ新しい需要、技術、企業経営が価値を生み続けると信じているためです。 しかし、人は予想していないことに対してはショックを受け動揺するものです。 足元の株価の大幅下落は、そうした状況を反映していると思います。 と同時に、人は新しい状況に慣れてゆくとも考えています。株式市場も時間の経過とともに、「新しい米国」に慣れてゆくでしょう。 そのため、なかの世界成⾧ファンドは全体の投資戦略としてファンドの株式組入率をやや引き上げています。 足元の動揺を冷静に判断し、⾧期目線での投資を続けてゆきたいと考えております。

なかのアセットマネジメント
運用副部⾧兼シニアポートフォリオマネジャー 居林 通


【ご留意事項】
このレポートは、勧誘を目的とした、「販売用資料」ではありません。また、金融商品取引法に基づく、開示書類でもありません。したがって投資信託の購入、売却、あるいは保有を推奨するものではありません。
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